腹部エコー、肝静脈、門脈、胆管の見極め方、プローブの当て方。技師さんに教わってます

こんにちわー、しげぞうです。

腹部エコー検査、人間ドックでよくやるかたが多いと思います。

あとは、健康診断で肝機能異常だとか項目が引っ掛かった方。

そもそも病気の精査目的でする方。たくさんいると思います。

肝臓・胆嚢についての勉強内容です。

エコー検査は、侵襲が少なく、スクリーニング検査として有用です。

しかも、かなり情報量が多いです。

エコーをしっかり使える医者はかなり重宝されるとおもいます。

僕も全然うまくはないですが、技師さんに教わりながら練習中といったところです。

肝臓の脈管系の見極め方

僕は経験が乏しいので、教科書的な部分が多くあるんですが

まず、通常、肝動脈は細いため見えません。

肝静脈と門脈は太いため、

しっかりと見ることができますが、ぼくにとっては見極めるのが難しい。

肝静脈と門脈の違いは、血管周囲に高輝度な壁構造があるかないかで比べられます。

グリソン鞘に包まれているのが、肝動脈・胆管・門脈のほっそいやつで、

中心静脈にあつまり、肝静脈、下大静脈に上がっていきます。

つまり、太い血管の中で、

グリソン鞘に囲われて高輝度の壁構造が見えるのが門脈。

高輝度の壁に包まれていなさそうなのが、肝静脈になります。

本当かな?なんか違った理由の可能性も考えられそうだけど。

実際、見比べる時はそれで区別がつきます。

 

末梢で胆管が拡張していれば、管内胆管拡張といって異常な所見になります。

管内胆管拡張所見があれば、より中枢側で狭窄起点のなるような病変または、

なんからの拡張する病変があると考えて詳しく調べるのが、大切です。

正常な胆管でも、左右の胆管に分かれる部位では太く見ることができます。

なので、肝門部周辺では脈関係の区別がごちゃごちゃで難しいです。

じゃあ、胆管と門脈はどうやって区別するのか。

どちらも、グリソン鞘に囲まれていますよね。

この時にカラードップラーを使います。

門脈はカラードップラーにのりますし、胆管はのりません。

こういう風に脈管を区別しつつ、区域を考えて検査を進めます。

腹部エコーで胆嚢をみる時

まず、患者さん側に大切にしてほしいのは、食事を食べる前に検査に来てもらうこと。

これは患者さんとか分かるはずがないですよね。

医師や看護師、技師、受付が検査前に伝えてあげるのが一番いいと思います。

どうしてか。

食後に胆嚢が収縮し、検査の精度が落ちるからです。

特に油ものはダメですね。

胆汁中のCCKがよく働くことになりますから。

胆嚢が収縮すると、何が悪いのか。

胆嚢が収縮すると、壁が分厚くなり、胆嚢が縮むように見えるからです。

まず、胆嚢が縮むと、そもそもどこにあるのかエコーで出すのが難しくなります。

胆嚢壁が分厚くなると、慢性胆嚢炎との鑑別が難しくなります。

急性胆嚢炎は、浮腫や胆嚢壁の肥厚、緊満で区別がつきますが、

(まあ、これも食後はよくないと思いますけど。)

慢性胆嚢炎の場合は、壁肥厚や浮腫はありますが、

そのほかRAS(ロキタンスキー、アショフ、サイナス)があるかないかで区別することになります。

これはですね。難しいんですよね。

なので、できる限り、腹部エコー検査をする前には食事を食べない。

これ徹底ですね。

長くても、20分~30分でしょうし、我慢してもらわないとね。

 

 

 

今回は以上です、ありがとうございましたー。2021/03/12

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