腸管穿孔の際、ハルトマン、Primary anastomosisどっちがいいのか。

こんにちわー、しげぞうです。

消化器外科の緊急手術。

救急や他科からのコールがあり、

画像で腸が破れてそうなんですけど~と連絡。

画像を確認すると、Free Airがばっちり。

腸管穿孔だこれ。手術必要や。

となったとき、

左側の腸管が破れていそうだなーと思って

人工肛門を見越して手術に向かいます。

不安なんですよね~。

腹腔内の汚染がですね、怖いんですよね。

どれだけ汚染しているか。

腸管がどれだけ破れているのか。

僕はもう、これが不安で仕方ないです。

もちろん、大体は造影CTで穿孔部の確認をしてから手術に臨みます。

でもわからないもんなんですよねー。

レベルが低いからなんでしょうか。

ある程度の予想が正確に立てられるようになれば

術前の怖さもなくなるんでしょうね。

ハルトマン術式にするか、Primary Anastomosisにするか。

ハルトマン術式は、

穿孔部の腸管を切除し、

そのまま切除したところの残存腸管を

口側肛門側をつりあげたり、

口側腸管だけつりあげたりする術式です。

人工肛門ですね。

単孔式、双孔式があります。

ざっくりいきましょう。

 

Primary Anastomosisは、

いい日本語訳がありませんでした。

これで通じます。

どういうやり方かというと、

穿孔部の腸管を切除し、

残存腸管を吻合します。

その後、小腸を吊り上げて、

ダブルバレルにして、

人工肛門作成します。

 

どちらの術式も一時的の人工肛門作成のつもりなので

人工肛門閉鎖術をします。

Stoma reversal operationですね。

癒着を剥がして、人工肛門閉鎖、

腹腔内におろします。

というやり方です。

ハルトマンとPrimary anastomosisどちらがいいのか。

一期的手術の際には、どちらも大差はありません。

ただし、吻合の際には、Primary anastomosisの方が明らかにいいです。

それはそうですよね。

他の腸管の受動も少なくて済みますしね。

侵襲は少ないですよね。

ただし、Primary anastomosisは

穿孔部の虚血が生じたところなので、

かなり縫合不全のリスクがあります。

そこを乗り越えられそうなものしか、適応がありません。

そこがなーー

難しいんですよね。

そんな感じで今日も緊急手術。

頑張っていきまーす

今日もありがとうございましたー。2021/04/21

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